症状別施術例
◎ご来院時の状態
約2年半前、残業が続く生活を送っていた頃から、息苦しさを感じるようになりました。
はじめは一時的な症状でしたが、次第に会話中にも息が詰まるような感覚が現れ、言葉が出にくくなることもありました。
その後、仕事中の会議で突然、お腹から何かが突き上がるような感覚とともに胸が締め付けられ、息ができなくなって意識が遠のき、その場で倒れてしまいました。
救急搬送後には呼吸は落ち着いていましたが、胸の圧迫感は残っており、医療機関では疲労や緊張による過呼吸と説明を受け、休養を勧められました。
数日間の休養後は一時的に症状が落ち着きましたが、仕事へ復帰して約1週間後、通勤中の電車内で再び強い動悸と息苦しさが出現しました。
それ以降は毎日のように発作への不安を感じるようになり、1日に何度も動悸や呼吸困難感を繰り返す状態となりました。
複数の治療を受けられましたが思うような改善が得られず、当院へ通院されていた方の紹介で来院されました。
◎当院での見立て
東洋医学的な診察では、長期間にわたる過労や精神的ストレスにより、自律神経のバランスが乱れ、胸部を中心に気の巡りが滞っている状態と考えました。
また、消化器の働きや全身の気血の巡りの低下も重なり、複数の要因が症状に影響していると判断しました。
そのため、症状だけでなく、身体全体のバランスを整えることを目的に施術を行いました。
◎施術内容
全身の状態を確認しながら、自律神経のバランスを整え、胸部の緊張や気の滞りを改善することを目的に鍼灸施術を行いました。
また、施術とあわせて食生活や生活習慣についても見直していただき、身体への負担を減らすための養生法を継続していただきました。
◎経過
施術開始後、比較的早い段階で毎日のように起こっていた発作はみられなくなりました。
その後も、通勤時の電車や仕事で緊張する場面では、一時的に胸の圧迫感や動悸が現れることがありましたが、施術を継続するにつれて症状は徐々に軽減していきました。
生活習慣や食事の見直しにも積極的に取り組まれたことで、初診時に予想していたよりも順調に回復し、約8か月後には日常生活で症状をほとんど意識することなく過ごせるようになりました。
現在は体調維持と再発予防を目的として、月1~2回のメンテナンス施術を継続されています。
※本症例は一例であり、症状や改善経過には個人差があります。パニック障害や動悸、息苦しさ、不安感などの症状がある場合は、心療内科や精神科など医療機関での診断・治療を受けたうえで、必要に応じて鍼灸施術を併用しています。